体外受精を決意するまで②
不妊専門クリニックの初診を終えた夜
夫「病院どうだった?」
私「これだけの期間タイミングをとっても妊娠しない場合、今後も自然妊娠する可能性はほとんどないって。検査をしても原因がわからないことの方が多いみたい。
でも体外受精すれば妊娠できる可能性はかなり高いって。(恐らくここを私は1番強調して伝えていた)」
夫「えっ?体外受精?とりあえず検査だけしたいって言ったよね?その言い方だと体外受精したいの?話違うよ。」
私「体外受精したいとは言ってないよ。この現実と向き合ってこれからどうするか、ちゃんと一緒に話し合いたい。」
夫「何年一緒にいると思ってるの?わかるよ。その言い方はもう体外受精をするって決めてる言い方だよ。」
私「...(さすが、わかってるなぁ)」
私も夫も感情的になってしまい、まともに話し合える状態ではありませんでした。
もともと夫は治療には消極的な考えだったので、このような態度になるのは当たり前です。
結局この日は話し合いはせずに終わりました。
翌日、お互いに仕事へ。
帰宅時間、携帯を見ると夫からLINEがありました。
「今日何時に帰れる?駅で待ち合わせて一緒に帰ろう。」
こんなことは初めてだったので、話したいことがあるんだなとわかりました。
夫が何を考えていたか、この時はわかりませんでしたが、少なくとも不妊治療のことをちゃんと考えてくれてる、その気持ちが嬉しかったです。
夫と落ち合って歩きながら、夫の意見を聞きました。
夫「体外受精のことすごくいろいろ調べたし、考えた。どれだけ治療が大変か、本来自然に出来ることなのに医療の力を借りるのは倫理的にどうなのか、子供が知ったらどう思うのか。いろいろ考えたけど、考えても仕方ないなって思った。大した問題じゃないって。もちろん大変な思いをするのはマイ(私のこと)だけど、マイが頑張れるならやろう。お金のことは心配するな。俺に任せろ!」
その後、治療についていろいろな話をしましたが、夫はこうも言っていました。
子供は欲しいと思っていた。
でも、自分の精子に問題があったり、治療がうまくいかなかったとき、マイが暗い顔して、家庭が暗くなるのは嫌だ。そんなことがきっかけで夫婦仲が悪くなるかもしれないと思うと怖い。(私はもともとメンタルが強くはなく、疲れていたり仕事で何かあると家庭に持ち込んでしまいそれが数日続くことがありました。その度に、私の暗い様子を見て夫はいい気持ちはしないと、家に帰りたくなくなると言い、何度も喧嘩になりました)
不妊治療の結果でいつまでも落ち込むことはしない、何より家庭を第1に考えるということを約束し、本格的な不妊治療を始めることを決めました。